いつもお庭の管理でお邪魔しているお寺には桜の木がありますが、自分がこちらのお庭を管理するようになってから一度も剪定したことがありませんでした。
桜の木はなるべく木を大きくしておきたいという住職のご意向がありましたので。
ただ今回はお寺にある木製の鳥居が老朽化で朽ちてきたので交換されることになったそうで、工事の際に桜の枝が支障をきたすそうなので剪定をすることになりました。
こちらがその桜の木。
目通り直径40センチほど、樹高は6mほど、葉張りは8mほど、といった感じです。
一般的に成長したソメイヨシノの木は樹高より葉張りの方が広い印象です。
写真に写っているパイロンの辺りに新しい鳥居を設置されるそうです。
参道の上にまで枝が伸びていて、確かにクレーンでの作業の際に邪魔になりそうです。
ここからが重要なところなのですが、皆さん「桜の木切る馬鹿」って聞いたことありませんか?
何故桜の木を切るのが馬鹿なのでしょうか。
それは、桜の木は切り口から腐りやすいからです。
木は「樹種」「樹齢」「状態」「枝の太さ」「剪定の時期」にも依りますが剪定による切り口から菌が入り朽ちてくる事があります。
それが桜の木の場合は顕著に出てしまうんです。
知識や経験がない素人の方が桜の木を剪定して枝を枯らしてしまって、きっとこの「桜の木を切る馬鹿」って言葉が生まれたんだと思います。
では、どうしたら良いのかというと切り口に殺菌剤を塗る事で切り口を保護して木を守れば良いのです。
殺菌剤を塗れば切り口を膜で保護して菌が入る事がありません。
では今回使用した殺菌剤がこちら。
一般的にホームセンターに売っている「トップジン」
樹高のある程度ある木に登って塗る際にはこのサイズが丁度良いですよ。
実際に塗った画像です。
ちょっとした一手間ですが、これだけで腐ることを防げます。
匂いが少し独特で自分は苦手な匂いがしますが、これで木を守れるなら致し方ありません!
あまり細い枝に塗る必要はありませんが、ノコギリなどを使用するくらいの切り口には必ず塗ります。
こちらが剪定後の姿。
全体的な大きさは変えていませんが、下の方に垂れ下がった枝、隣地に出ていた枝、中で混み合っている枝、枯れ枝を外してあります。
ちゃんと適切な剪定をすれば桜の木を切る事も難しいことではありません。
「桜の木を切る馬鹿」ではなくて「桜の木の切り方を知らない○○」ですね。
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